【今宮工科高校ってどんな高校?】偏差値・4つの系・工学系大学進学専科・就職実績|大阪市西成区

大阪市西成区、JR・南海「新今宮」駅から西へ約400mのところにある工科高校です。1914年(大正3年)創立で110年を超える歴史があります。機械系・電気系・建築系・デザイン系の4系をまとめた総合募集(210名)と、工学系大学進学専科(35名・単独募集)の2つの枠で募集し、どちらかを第1志望・他を第2志望にできます。卒業生の約8割が就職し、令和7年度は求人が合わせて1,666人分届きました(卒業188名)。Osaka Metro・JR西日本・関西電力送配電・大成建設・クボタ・パナソニック・三菱重工業などへ進んでいます。

基本情報(早わかり)

正式名称大阪府立今宮工科高等学校(いまみやこうかこうとうがっこう)
区分公立(大阪府立)・共学/全日制(別に定時制の総合学科あり)
設置学科工業に関する学科=機械系・電気系・建築系・デザイン系(この4系は総合募集)+工学系 大学進学専科(単独募集)
所在地大阪府大阪市西成区出城1丁目1番6号
募集人員(2026年度入試)245名=総合募集の専科210名+工学系大学進学専科35名
偏差値の目安(2026)42〜45(工学系 大学進学専科が45、4系は42)
在籍者数649名(1年233名・2年212名・3年204名/2025年5月1日時点・大阪府「ERABO」)
建学の精神「職工学校」時代の実学教育
沿革1914年(大正3年)大阪府立職工学校(現・西野田工科高等学校)の今宮分校として創立 → 1916年 大阪府立今宮職工学校として独立 → 1941年 今宮工業学校 → 1948年(昭和23年)大阪府立今宮工業高等学校(全日制3年・定時制4年)→ 1991年 印刷工業科をグラフィックアーツ科へ → 2005年(平成17年)大阪府立今宮工科高等学校に再編 → 2014年 工学系大学進学専科を新設 → 2015年 創立100周年 → 2025年(令和7年)西野田工科の工業デザイン系との機能統合により、グラフィックデザイン系をデザイン系コミュニケーションデザイン専科へ改編
主な学校行事体育祭(6月)・修学旅行(2年/10月)・文化祭(11月)

アクセス・地図

住所〒557-0024 大阪府大阪市西成区出城1丁目1番6号
電話06-6631-0055(代表)・FAX 06-6645-7618
最寄り駅JR環状線・南海線「新今宮」駅から西へ400m/Osaka Metro御堂筋線・四つ橋線「大国町」駅から南へ600m/御堂筋線・堺筋線「動物園前」駅から西へ600m/四つ橋線「花園町」駅から北へ600m/JR環状線・大和路線「今宮」駅から南東へ600m
羽曳野・南河内から通学時間の目安は55分前後で、このシリーズのなかでは遠いほうです。5つの駅から歩ける立地なので、乗り継ぎの組み方に幅があります。近鉄南大阪線で大阪阿部野橋(天王寺)へ出てJR環状線で新今宮まで1駅、という形がわかりやすい経路です。自転車通学は許可願を出してステッカーを貼る決まりで、単車・四輪車での通学は自宅から駅までの利用も含めて禁止(懲戒)です

※地図は住所をもとに表示しています。正門・通用門の位置は学校公式サイトでご確認ください。

どんな高校?

1914年(大正3年)に大阪府立職工学校(現在の大阪府立西野田工科高等学校)の今宮分校として、現在地に創立しました。はじめに置かれたのは造家科・印刷科・電機科・鋳工科・仕上科の5課程です。1916年(大正5年)に大阪府立今宮職工学校として独立し、1918年に夜間部、1925年に精密機械科を新設。1948年(昭和23年)に大阪府立今宮工業高等学校(全日制3年・定時制4年)となりました。

2005年(平成17年)に今宮工科高等学校へ再編され、機械系・電気系・建築系・グラフィックデザイン系の各系が置かれます。2014年に工学系大学進学専科を新設、2015年に創立100周年を迎えました。2025年(令和7年)には西野田工科高等学校の工業デザイン系との機能統合により、グラフィックデザイン系が「デザイン系 コミュニケーションデザイン専科」へ改編されています(令和6年度までの入学生はグラフィックデザイン系)。学校の建学の精神は「職工学校」時代の実学教育で、教育方針は「豊かな人権感覚と実践力、創造力を備えた『将来のスペシャリスト』としての工業技術者を育成」「専門教育と進学のための学力向上が両立する教育課程の設定」の2つです。

系と専科は次のように分かれています。入試は4系をまとめた総合募集なので、系を選ぶのは入学後です(工学系大学進学専科だけは入試の段階で分かれます)。

⚙️ 機械系(機械技術専科・生産技術専科)=設計・製図から加工・組立まで。動力(エンジン、油圧・空気圧)、材料技術、システム制御、CAD/CAMを学びます。
⚡ 電気系(電気技術専科・電子制御専科)=電気理論・電気技術の基礎から、コンピュータの知識や通信技術まで。第1種・第2種電気工事士や第3種電気主任技術者に挑戦できます。
🏠 建築系(建築専科)=製図・CAD・デザイン・環境・測量・材料実験。設計から工事監理・工事管理までの「技術者」を育てます。
🎨 デザイン系(コミュニケーションデザイン専科)=「それ、ええやん!!」とみんなが共感する新しいモノ・コトをデザインの力で「カタチ」にする、という説明です。ビジュアルデザイン・プロダクトデザインを学び、地域連携や企業連携で製品化・商品化をめざします。
🎓 工学系 大学進学専科=機械・電気・建築・デザインの幅広い専門教科に加えて、工学系大学への進学に特化したカリキュラム。とくに数学・英語・理科を中心に少人数授業で進学に必要な学力をつくります。

進路指導では、1年生で「キャリアデザイン」、2年生で「総合的な探究の時間」を使って課題解決能力(PBL)を育てる形をとっています。3年生は春から夏にかけて民間企業・公務員・進学の絞り込みを進め、クラスに1人ずつ進路担当の職員を置いて担任と二人三脚で対応する、と学校が説明しています。企業からの来校には予約システムを導入しています。

📌 注意:今宮工科高校には全日制とは別に定時制の課程(総合学科)があります。入試は全日制とまったく別で、令和9年度は国語・数学・英語とも「A問題」・タイプⅢ・募集人員40名です。この記事は全日制について書いています。
もうひとつ、学科名が2025年に変わりました=グラフィックデザイン系 → デザイン系(コミュニケーションデザイン専科)。インターネット上の情報や各種データベースには、まだ旧名の「グラフィックデザイン系」で載っているものがあります。

校風・特色

アドミッションポリシー(求める生徒像)には、まず「他人に対して思いやりの心をもち、それぞれの立場を理解して行動できる生徒」が挙げられています。学校は「生徒一人ひとりを大切にした『安全・安心の学校づくり』を推進するとともに、他者をいたわり思いやる心を育み、創造力と人間力を高める教育を実践しています」と説明しています。残りの3つは「ものづくりや科学技術に興味をもち、社会に貢献できる『ものづくりリーダー』をめざせる生徒」「学校行事や部活動、資格取得などを通して、自ら課題を探究し、互いに協働することでチームとして問題解決を図ることができる生徒」「将来の自分の進路実現に向けて高い目標を掲げ、チャレンジ精神をもって学び続けることを大切にできる生徒」です。
生活面は「生活指導生徒心得」(2025年度版)に出ています。制服は本校指定で、男子は冬が上下とも黒の標準学生服、夏が指定のカッターシャツと黒の標準学生ズボン。女子は冬・夏とも指定のもので、夏をのぞき必ずネクタイ・リボンを着用します。男女とも制服の変形は認められません。
📌 この学校ならしい決まりが「襟章」です。男子は右に校章・左に系章、女子は校章・系章とも左につけます。系章は 機械系 M/電気系 E/建築系 A/グラフィックデザイン系 G/デザイン系 D/工学系 T。制服を見れば、その生徒がどの系かが分かる作りです。
そのほか、指輪・ピアス・ネックレス・帽子などの装身具は「たとえ記念品といえども」禁止、靴以外のはきもの(サンダル・クロックス)は禁止、頭髪の脱色・染色・パーマ・極端な刈り上げ・奇抜な髪型は禁止。防寒のベストやセーターは色が黒・紺・灰色・茶(ベージュ)・白の単色で、トレーナーやパーカーなどフード付きは不可、制服の襟が見えることが条件です。携帯電話は授業に不要なものと一緒に鞄へ入れ、電源を切るかマナーモードにして「絶対に使用しない」と書かれています。登校後は授業終了まで外出せず、必要なときは早退・外出許可証を出します。アルバイトは「仕事の内容、職場環境を吟味し、家庭の了解を得て、学業に支障をきたすことのない範囲」です。
部活動は運動系16・文化系9。運動系は硬式野球・軟式野球・硬式テニス・サッカー・陸上競技・バスケットボール・バレーボール・卓球・バドミントン・水泳・山岳スキー・柔道・剣道・日本拳法・ダンス・ペタンク。文化系は軽音楽・吹奏楽・写真研究・鉄道研究・アーツ&クラフツ・建築研究・放送・生物・ボードゲームです。硬式野球部は創立と同時に創部された100年を超えるクラブで、府予選ベスト4・実業大会優勝などの実績があります(2023年は第105回選手権大阪大会でベスト32)。陸上競技部は大阪インターハイの棒高跳で1位・全国インターハイ出場(2017年)、大阪府立実業総合体育大会で男子総合優勝(2018・2019年)という記録があります。軽音楽部は2025年度から外部コーチによる音響・照明の指導を受けられるようになり、あべのハルカスでの「ハルカス高校文化祭」などに出ています。

出典:学校公式サイト ほか(学校が公表する教育方針にもとづく記述です)

コースと偏差値(2026年・目安)

コース・学科偏差値の目安
工学系 大学進学専科45
機械系42(参考値)
電気系42(参考値)
建築系42(参考値)
デザイン系(旧・グラフィックデザイン系)42(参考値)

出典:当塾が五ツ木模試の資料をもとに整理した合格目安です(五ツ木は大阪の中学生が受ける主要模試)。

卒業後の進路(公式データ)

今宮工科高校は就職が8割の学校です。学校が公表している進路状況(実人数)の直近3年は次のとおりです。

進路先2024年春
(152名)
2025年春
(175名)
2026年春
(188名)
学校斡旋による就職97名120名137名
公務員7名10名10名
家業・縁故・自己開拓等3名1名2名
就職 小計107名(70.4%)131名(74.9%)149名(79.3%)
4年制大学32名27名28名
短期大学7名4名0名
高専編入0名1名1名
専門学校等6名10名7名
進学 小計45名(29.6%)42名(24.0%)36名(19.1%)
その他・未定0名2名3名

※学校公式・大阪府の表記では令和5・6・7年度です。出典:学校公式サイト「進路状況(就職について)」(令和8年3月17日・進路指導部)。

🔍 この数字の見方:就職が7〜8割、進学が2〜3割で、就職の比率は3年続けて上がっています(70.4%→74.9%→79.3%)。4年制大学へ進むのは毎年27〜32名です。「高校を出て働く」ことを前提に3年間を組み立てる学校で、進学を考える場合は後述の工学系大学進学専科が受け皿になります。

求人の数(学校公表)

年度指定校求人
(企業数/件数/求人数)
公開求人
(企業数/件数/求人数)
令和5年度695社/866件/1,032人271社/386件/390人
令和6年度739社/941件/1,174人281社/456件/466人
令和7年度728社/940件/1,166人266社/471件/500人

出典:学校公式サイト「進路状況(就職について)」の「2.求人状況について」。

📝 enからの読み方:この表がこの学校のいちばん強い部分です。令和7年度は求人数が合わせて1,666人分あり、卒業生は188名でした。1人あたり8件以上の求人が学校に届いていることになります。「指定校求人」はその高校の生徒を名指しで採りに来る求人で、728社から来ています。大学進学と違って、この数は中学生のうちには見えません。工科高校を選ぶ意味がここに出ています。

主な就職先(令和7年度の内定・学校公表)

鉄道・電力・建設・プラントなどの社会基盤を支える企業が並びます。

分野事業所名(内定者数)
交通・インフラ大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)6名、西日本高速道路 3名、西日本旅客鉄道(JR西日本)2名、南海電気鉄道 2名、阪急電鉄 2名、京阪電気鉄道 1名、近畿日本鉄道 1名、JR西日本電気システム 1名
電力・保安関西電力送配電 2名、関西電気保安協会 2名、東京電力パワーグリッド 1名、きんでん 1名、関電工 1名、住友電設 1名、四電工 1名
建設鴻池組 2名、大成建設 1名、西松建設(西日本支社)1名、東急建設 1名、淺沼組 1名、安藤・間 1名、フジタ 1名、ナカノフドー建設 1名、大和ハウス工業 1名、大和ハウスリフォーム 3名
製造・その他クボタ 2名、パナソニック(門真)2名、三菱重工業(神戸造船所)2名、パナソニックハウジングソリューションズ 2名、日立ビルシステム 1名、三菱電機ビルソリューションズ 1名、ダイキンアプライドシステムズ 1名

出典:学校公式サイト「令和7年度 就職内定状況」(2026年3月3日)。※大阪府「ERABO」には過去3年間の実績として JR東海・資生堂 なども挙げられており、「就職では、資本金100億円を超える企業への内定 46.7%」と記されています。

公務員の合格実績(令和7年度・学校公表)

区分合格先(合格した生徒の系)
国家公務員国土交通省 技術・建築 建築系3名/技術・機械 建築系1名/技術・土木 建築系1名、防衛省 陸上自衛官 建築系1名・海上自衛官 工学系1名
地方公務員大阪府 技術・建築 建築系2名/技術・機械 機械系1名、大阪市 技術・建築 建築系1名、八尾市 技術・建築 建築系2名、香川県高松市 技術・建築 建築系1名、大阪広域水道企業団 技術・土木 工学系1名/技術・機械 機械系1名/技術・電気 電気系1名

出典:学校公式サイト「令和7年度 公務員試験実績」。※これは合格の実績で、実際に公務員として就職したのは進路状況の10名です。

🔍 この数字の見方:合格者の系がはっきり偏っています。国家・地方を合わせた17名の合格のうち、建築系が11名。国土交通省・大阪府・大阪市・八尾市の「技術・建築」の枠に建築系の生徒が通っています。公務員(技術職)を考えるなら、どの系を選ぶかが直結します。

主な大学の合格先(令和7年度・学校公表)

区分合格先(合格者数)
理系大阪工業大学 10名(工学部5・情報通信工学部2・建築デザイン学部2・ロボティクス&デザイン工学部1)、大阪電気通信大学 5名、摂南大学 理工学部 4名、近畿大学 3名(生物理工学部2・理工学部1)、大和大学 理工学部2名、立命館大学 理工学部1名、桃山学院大学 工学部1名、大阪産業大学 建築・環境デザイン学部1名、太成学院大学 看護学部1名
文系大阪芸術大学 芸術学部2名、成安造形大学 芸術学部1名、関西外国語大学 外国語学部1名、関西福祉科学大学 社会福祉学部1名、阪南大学 経営学部1名、佛教大学 歴史学部1名、名桜大学 人間健康学部1名
短期大学大阪公立大学高等専門学校1名、関西外国語大学短期大学部1名

出典:学校公式サイト「令和7年度 合格実績」(2026年3月18日)。

取得できる資格(系ごと)

系在学中に取得できる資格
機械系危険物取扱者、消防設備士(乙種)、2級ボイラー技士、ボイラー取扱 など
電気系第1種・第2種電気工事士、第3種電気主任技術者、消防設備士(乙種4類・7類)、第3級陸上特殊無線技士、第2級海上特殊無線技士 など
建築系2級建築施工管理技術検定(学科)、3・4級建設業経理事務士、3・4級建築CAD検定 など
デザイン系グラフィックデザイン検定、色彩検定、Illustratorクリエイター能力認定試験、Photoshopクリエイター能力認定試験 など
工学系基礎製図検定、情報技術検定、ICTプロフィシエンシー検定(P検)、第二種電気工事士、工業英語検定、建築施工管理技士(学科)、小型車両系建設機械 など

出典:学校公式サイト「系・専科」。大阪府「ERABO」にも土木施工管理技術検定2級・ガス溶接技能講習・パース検定3級・英語検定2・3級 などが挙げられています。

📊 以上は個別学習塾enが各校の公式発表(2026年10月時点)をもとに整理したものです。最新・正確な情報は各校の公式サイトでご確認ください。

入試の形と倍率(公式データ)

今宮工科高校の入試は2つの枠に分かれています。

枠募集人員中身
総合募集の専科210名機械系・電気系・建築系・デザイン系をまとめた1つの枠。入学後に系を選びます
工学系 大学進学専科35名単独募集。工学系大学への進学に特化したカリキュラム

※いずれかを第1志望とし、他を第2志望とすることができます(学校公式サイト「入学者選抜」)。出典:学校公式サイト/大阪府の志願者数の表にも「①のうち他の学科を第2志望としている者の数」の欄があります。

志願者数と競争率(学校全体)

入試年度募集人員志願者数競争率
令和6年度(2024年春入学)210名219名1.04倍
令和7年度(2025年春入学)245名228名0.93倍
令和8年度(2026年春入学)245名232名0.95倍

※募集人員は令和6年度が「総合募集175名+工学系35名」、令和7年度から「総合募集210名+工学系35名」です。出典:大阪府「大阪府公立高等学校入学者選抜における志願者数について」(各年度の一般入学者選抜・締切数)。

枠ごとの第1志望者数(大阪府の表より)

枠令和6年度令和7年度令和8年度
総合募集の専科175名 → 186名210名 → 196名210名 → 205名
工学系 大学進学専科35名 → 33名35名 → 32名35名 → 27名

「募集人員 → 第1志望者数」。出典:同上。大阪府の表とERABOでは数の載せ方が違いますので、当塾では枠ごとの倍率は出していません。

🔍 この数字の見方:学校全体ではほぼ1.0倍(1.04→0.93→0.95)です。ただし「全員受かる」わけではありません=募集人員に満たない年でも合否は総合点で判定され、極端に点が取れていない場合は不合格になります。
工学系大学進学専科は35名の枠に対して第1志望が27〜33名で、3年とも定員に届いていません。ここを第1志望にして、総合募集の専科を第2志望に書く(またはその逆)という出願のしかたができるため、枠ごとの数字だけを見て「こちらが入りやすい」と判断しにくい作りになっています。

合否の決まり方(一般入学者選抜・タイプⅡ)

要素満点中身
学力検査(当日点)450点 → 540点国語・社会・数学・理科・英語を各90点。タイプⅡは1.2倍にして使います
調査書(内申)450点 → 360点9教科を各50点(中3の評定×6+中2の評定×2+中1の評定×2)。タイプⅡは0.8倍
総合点900点当日点:内申=6:4

出典:大阪府「大阪府公立高等学校入学者選抜の方法(一般入学者選抜・全日制の課程)」令和9年度。

📝 enからの読み方:
① 令和9年度(2027年春入学)は 国語がB問題・数学と英語がA問題です。A問題は基礎的な問題で、取りこぼしを減らす練習がそのまま点になります。難問を解く練習より、できる問題を落とさない練習のほうが効きます。
② 内申が4割(360点)あります。中3の評定が内申の6割をつくるので、いまからでも十分に動かせます。副教科も9教科に入ります。
③ 系を選ぶのは入学後です。ただし上で見たとおり、公務員(技術職)の合格は建築系に集まり、資格は系ごとにまったく違います。「入ってから決める」とはいえ、何をやりたいかは見学の段階で考えておく価値があります。
④ 工学系大学進学専科を受けるかどうかは、出願の前に決める論点です。数学・英語・理科を中心に少人数授業で進学に必要な学力をつくる枠で、合格先には大阪工業大学・大阪電気通信大学・摂南大学・立命館大学 理工学部などが並びます。

⚠️ 学力検査の問題の種類(A・B・C)と、当日点と内申にかける倍率の「タイプ(Ⅰ〜Ⅴ)」は、毎年度 大阪府が公表し、学校ごとに変わることがあります。受験する年度のものを必ず大阪府のホームページでご確認ください。参考までに、令和9年度(2027年春入学)入試について府が公表している今宮工科高校(全日制)の内容は、国語が「B問題」、数学・英語が「A問題」、タイプは「Ⅱ」(当日点と内申が6:4)です。
なお合否は、総合点の高い順に募集人員の90%までを合格とし、残りの「ボーダーゾーン」では自己申告書と調査書の「活動/行動の記録」がその学校のアドミッションポリシーに極めて合致する者を優先的に合格とする手順(Step4)が入ります。
令和8年度(2026年春入学)の日程は、志願書受付が2026年3月4日(水)〜6日(金)、学力検査が3月11日(水)、合格発表が3月19日(木)でした。

合格の目安

4系は総合募集なので、目安は1本です。工学系大学進学専科だけ少し上に見ておくのが実際的です。

コース・学科偏差値
(2026)
内申
9教科(45点満点)
定期テスト
5教科(500点)
実力テスト
工学系 大学進学専科4524〜2950〜58%40〜48%
機械系・電気系・建築系・デザイン系(総合募集)4224〜2950〜58%40〜48%

五ツ木模試について:合格の目安はおおむね上記の偏差値帯と同程度です。正確な合格可能性(A判定)ラインは最新の五ツ木の進学資料、または個別学習塾enの面談でご確認ください。

⚠️ 数値の信頼度:偏差値は五ツ木模試の資料をもとにした当塾の目安です。内申・定期テスト・実力テストの数値は「enの指導経験にもとづく塾の目安」であり、学校が公表する公式基準ではありません。大阪の公立高校は、入試当日点+内申(調査書=中1〜中3の9教科評定/合計450点満点)の合計点で合否が決まります。学校が選ぶ「タイプ(Ⅰ〜Ⅴ)」により内申と当日点の比率が変わります。

個別学習塾enから見たこの高校

🌿 「高校を出て働く」という道をいちばん具体的に見せてくれる学校です。令和7年度は求人が1,666人分(指定校1,166+公開500)届いて、卒業生は188名。就職先はOsaka Metro・JR西日本・南海・阪急・関西電力送配電・西日本高速道路・大成建設・クボタ・パナソニック・三菱重工業と、名前を知っている企業が並びます。公務員(技術職)も毎年通っていて、合格は建築系に集まっています(令和7年度は国家・地方17名のうち建築系11名)。普通科の高校では、この進路は見えてきません。
進学したい場合の受け皿も用意されています。工学系大学進学専科は35名の枠で、数学・英語・理科の少人数授業が入り、合格先には大阪工業大学10名・大阪電気通信大学5名・摂南大学4名・立命館大学 理工学部1名などが並びます。ただし枠は3年とも定員に届いていません(第1志望27〜33名)。これは「入りやすい」という意味でもありますが、進学をめざす生徒の層が薄いということでもあるので、ご家庭で見ておきたい点です。
気をかけたいのは通学です。羽曳野・南河内からは目安55分で、このシリーズで扱う学校のなかでは遠いほうになります。朝は環状線の時間帯に入るため、3年間続けられるかを実際に一度 乗って確かめておくのが確実です。見学の機会は多く、10月10日(土)の体験入学、11月7日(土)の学校説明会、11月28日(土)の文化祭があります。 個別学習塾en(羽曳野市羽曳が丘)でも、進路の選択肢としてご相談いただける学校です。「今の成績からこの学校まで何が必要か」も、面談で具体的にお伝えできます。

よくある質問(FAQ)

Q. 偏差値はどのくらいですか?
A. 総合募集の4系が42、工学系大学進学専科が45が目安です。4系の数値は出典のあいだで幅があるため、当塾では参考値としてお伝えしています。
Q. 機械系・電気系・建築系・デザイン系は、受験のときに選びますか?
A. 選びません。この4系はまとめて1つの枠(総合募集・210名)で、系を選ぶのは入学後です。ただし工学系大学進学専科(35名)は単独募集で、こちらは出願のときに決めます。
Q. 総合募集と工学系大学進学専科は、両方 書けますか?
A. 書けます。いずれかを第1志望とし、他を第2志望とすることができます(学校公式サイト)。
Q. 倍率はどのくらいですか?
A. 学校全体では3年ともほぼ1.0倍です(令和6年度1.04倍→令和7年度0.93倍→令和8年度0.95倍)。ただし募集人員に満たない年でも合否は総合点で判定されますので、「全員受かる」わけではありません。
Q. 入試の問題はどれですか?
A. 令和9年度(2027年春入学)は国語がB問題、数学・英語がA問題、社会・理科は全校共通問題です。倍率のタイプはⅡ=当日点6:内申4です。※A・B・Cとタイプは毎年度 大阪府が公表し、学校ごとに変わることがあります。
Q. 「グラフィックデザイン系」はもう無いのですか?
A. 2025年(令和7年)に「デザイン系 コミュニケーションデザイン専科」へ改編されました(西野田工科高校の工業デザイン系との機能統合によるものです)。令和6年度までの入学生はグラフィックデザイン系のままです。インターネット上の情報には旧名で載っているものがあります。
Q. 就職はどのくらい決まりますか?
A. 卒業生の約8割が就職します(2026年春は188名のうち149名=79.3%)。令和7年度は求人が合わせて1,666人分(指定校求人728社・1,166人+公開求人266社・500人)届いていました。
Q. どんな会社に就職していますか?
A. 令和7年度の内定先には、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)6名、西日本高速道路3名、JR西日本2名、南海電気鉄道2名、阪急電鉄2名、関西電力送配電2名、鴻池組2名、クボタ2名、パナソニック2名、三菱重工業2名、大成建設1名などが並びます。
Q. 公務員になれますか?
A. 毎年 合格者が出ています。令和7年度は国家公務員7名・地方公務員10名が合格(国土交通省・防衛省・大阪府・大阪市・八尾市・大阪広域水道企業団など)。17名のうち11名が建築系でした。実際に公務員として就職したのは10名です。
Q. 大学には行けますか?
A. 行けます。4年制大学へ進むのは毎年27〜32名です。令和7年度の合格先は大阪工業大学10名・大阪電気通信大学5名・摂南大学 理工学部4名・近畿大学3名・大和大学2名・立命館大学 理工学部1名などでした。進学を考えるなら工学系大学進学専科が受け皿になります。
Q. どんな資格が取れますか?
A. 系ごとに違います。電気系は第1種・第2種電気工事士、第3種電気主任技術者、機械系は危険物取扱者・2級ボイラー技士、建築系は2級建築施工管理技術検定(学科)・建築CAD検定、デザイン系はグラフィックデザイン検定・色彩検定・Illustrator/Photoshopクリエイター能力認定試験。工学系では基礎製図検定・P検・第二種電気工事士などです。
Q. 部活動はできますか?
A. できます。運動系16・文化系9があります。硬式野球部は創立と同時に創部された100年を超えるクラブ(2023年の選手権大阪大会はベスト32)。陸上競技部は棒高跳で大阪1位・全国インターハイ出場(2017年)の記録があります。ペタンク・鉄道研究・ボードゲーム・建築研究といった部もあります。
Q. スマートフォンは持っていけますか?
A. 持っていけますが、生徒心得には「授業に不要なものは鞄の中にしまい、携帯電話等は電源を切るかマナーモードとし、絶対に使用しないこと」と書かれています。
Q. 羽曳野・南河内から通えますか?
A. 通えます。通学時間の目安は55分前後で、このシリーズのなかでは遠いほうです。JR環状線・南海線「新今宮」駅から西へ400mで、ほかに大国町・動物園前・花園町・今宮の4駅からも600mで歩けます。単車・四輪車での通学は自宅から駅までの利用も含めて禁止、自転車通学は許可願とステッカーが必要です。
Q. 学校見学はできますか?
A. 機会が多い学校です。2026年度(令和8年度)は体験入学が10月10日(土)、学校説明会 第2回が11月7日(土)、クラブ体験・見学会が11月7日(土)と11月14日(土)いずれも午前中、工学系説明会 第2回が11月21日(土)、文化祭が11月28日(土)9:00〜14:15。年明けには個別相談会が2027年1月16日(土)・2月6日(土)です。さらに12月7日(月)〜2月19日(金)は施設見学を含む個別対応もあり、こちらは中学校の進路担当の先生から電話で申し込む形です。
Q. どれくらいの成績で合格できますか?
A. 上の「合格の目安」表をご覧ください(内申・テスト点はenの指導経験にもとづく塾の目安)。大阪の公立高校は当日点+内申(調査書)の合計点で決まります。内申は中1〜中3の9教科評定が対象で、中3の評定が6倍で効きます。気になる方はenの面談で現状からの距離をお伝えします。
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