【大阪の高校受験ガイド】公立・私立 入試の仕組みをやさしく解説|内申・タイプ・専願併願
大阪の高校受験は、「公立」と「私立」で合否の決まり方がまったく違います。公立は内申(調査書)と当日の学力検査の合計、私立は当日の試験が中心です。このページでは、大阪府の高校入試のしくみを、保護者の方にもお子さま本人にも分かるように、やさしく整理します。
まず全体像:私立(2月)→ 公立(3月)の順
大阪では私立が先(2月10日ごろ)、公立が後(3月)です。多くの生徒が「私立を1校受けて → 本命の公立に挑戦」という流れで進みます。だからこそ、私立を「専願」で決めるか「併願(押さえ)」にするかが大切になります。
🏫 公立高校
- 入試は3月
- 合否=内申+当日点
- 内申は中1から効く
- 第一志望に多い
🏫 私立高校
- 入試は2月(10日ごろ)
- 合否=当日点が中心
- 内申は参考・目安
- 専願 or 併願を選ぶ
大阪の公立高校入試のしくみ
合否は「当日点450点+内申450点=総合900点」
公立高校(全日制の普通科など)は、当日の学力検査(450点)と調査書=内申(450点)を合わせた総合点(900点満点)で合否が決まります。ただし学校・学科ごとに「タイプ」で比率が変わります(下で説明します)。
内申(調査書)の計算:中1:中2:中3=2:2:6
内申は9教科×5段階評定。学年ごとに重みが違い、中3が中1・中2の3倍の重みです。
| 学年 | 評定 | かける倍率 | 1教科あたり |
|---|---|---|---|
| 中1 | 9教科×5段階 | ×2 | 最大10点 |
| 中2 | 9教科×5段階 | ×2 | 最大10点 |
| 中3 | 9教科×5段階 | ×6 | 最大30点 |
| 合計 | 1教科50点 ×9教科=450点 |
同じ「5」でも、中3は中1・中2の3倍の重みになります。
これが9教科分で450点満点。例:すべて「4」なら 4×10×9=360点。
当日の学力検査:5教科×90点=450点
国語・数学・社会・理科・英語の5教科、各90点(合計450点)。英語はリスニングを含みます。
さらに、国語・数学・英語にはA(基礎)・B(標準)・C(発展)の3種類の問題があり、学校ごとにどれを使うかが決まっています(社会・理科は共通問題)。進学校の多くはC問題で、英語のC問題は問題文がすべて英語です。
社会・理科は共通問題です。英語のC問題は問題文がすべて英語。
タイプⅠ〜Ⅴ(当日点と内申の比率)
学校・学科ごとに、当日点と内申の比率を5つのタイプから1つ選びます。総合点はどのタイプでも900点です。
| タイプ | 当日点 | 内申 | 比率(当日:内申) |
|---|---|---|---|
| Ⅰ | 630点 | 270点 | 7:3(当日点 重視) |
| Ⅱ | 540点 | 360点 | 6:4 |
| Ⅲ | 450点 | 450点 | 5:5 |
| Ⅳ | 360点 | 540点 | 4:6 |
| Ⅴ | 270点 | 630点 | 3:7(内申 重視) |
※進学校・難関校ほど当日点重視(Ⅰ・Ⅱ)を選ぶ傾向。どのタイプかは志望校が毎年公表するので、最新の発表を必ず確認してください。
英語は英検などのスコアも使えます
英検・TOEFL・IELTSのスコアを当日の英語点に換算(読み替え)でき、当日点と比べて高い方が採用されます(不利になりません)。
| 資格 | 換算(英語90点満点に対して) |
|---|---|
| 英検2級 | 80%(72点)を保障 |
| 英検準1級以上 | 100%(90点)を保障 |
※2026年度入試の基準です。級・スコアの最新の取り扱いは、出願年度の大阪府教育委員会の発表でご確認ください。
当日の点数と比べて高い方が使われます(不利になりません)。
自己申告書とボーダーゾーン
出願時に「自己申告書」を書きます。各校が公表するアドミッションポリシー(求める生徒像)に沿って書くものです。合格ボーダー付近(ボーダーゾーン)では、総合点だけでなく自己申告書や調査書の活動の記録も見て、その学校の求める生徒像に合う人を優先することがあります。
日程(2026年=令和8年度入試)
| 区分 | 内容 | 日程 |
|---|---|---|
| 特別選抜 | 学力検査・実技検査など | 2026年2月19日・20日 |
| 一般選抜 | 学力検査 | 2026年3月11日 |
| 一般選抜 | 合格発表 | 2026年3月19日 |
※合格発表とあわせて、自分の当日点と各学年の評定が開示されます。日程は年度ごとに大阪府教育委員会が発表します。
大阪の私立高校入試のしくみ
専願(単願)と併願
| 区分 | 意味 | 特徴 |
|---|---|---|
| 専願(単願) | その高校を第一志望にし、合格したら必ず入学 | 合格基準が優遇されやすい(合格しやすい) |
| 併願 | 公立などと一緒に受ける(押さえにできる) | 合格しても公立の結果を待って決められる |
入試日は2月10日ごろ・実質1校だけ
大阪の私立はほぼ全校が同じ日に入試(2026年は2月10日)。そのため1次では実質1校しか受けられません。だからこそ、専願にするか併願にするかの選び方が大切です。
回し合格・1.5次/2次入試
回し合格(スライド合格)=第一志望のコースが不合格でも、下位コースの基準を満たせばそのコースで合格になる仕組み。1.5次・2次入試=定員に満たない学校が追加で行う入試(実施校・日程は年度で変わります)。
第一志望のコースが不合格でも、下位コースの基準を満たせば合格になります。
内申の扱い(私立は当日点が中心)
私立は当日の試験が中心で、内申は参考・出願の目安(最低基準)として使われることが多いです。公立とは逆と覚えておくと分かりやすいです。
授業料の無償化(保護者の方へ)
大阪府は2026年度から私立高校の授業料を全学年で無償化しています(所得制限なし)。標準授業料(年63万円)までを国と府の支援で補助し、対象校では授業料の自己負担がなくなる設計です。
※生徒と保護者が大阪府内に在住していることなどの条件があります。金額・対象は改定されることがあるため、最新・詳細は大阪府の公式ページでご確認ください。
無償化のあとも残る「公立と私立の費用差」
「私立も無償化なら、公立と費用は同じ?」とよく聞かれます。ここは正確にお伝えします。大阪府が無償化するのは「授業料」だけです(大阪府の公式にも明記されています)。入学金・制服・教材・修学旅行・諸会費などの「授業料以外」は対象外で、これまでどおり保護者の負担として残ります。
| 費目 | 公立 | 私立 |
|---|---|---|
| 入学金 | 5,650円 | 20万円前後(学校により差) |
| 授業料 | 実質無償(国の就学支援金) | 実質無償(大阪府の無償化・上限 年63万円) |
| 施設設備費・教育充実費 など | ほぼなし | 私立特有の納付金あり |
| 制服・教材・修学旅行・諸会費 | かかる | 公立より高めなことが多い |
※入学金や施設費は学校によって大きく異なります。正確な額は志望校の募集要項でご確認ください。
数字で見ると(全国平均)
文部科学省の調査(令和5年度・全国平均)では、授業料以外も含めた1年間の「学校教育費」は次のとおりです。
| 区分 | 学校教育費(年・全国平均) | うち授業料を除くと |
|---|---|---|
| 公立 | 約35万円 | 約31万円 |
| 私立 | 約83万円 | 約55万円 |
授業料が公私とも実質無償になった今、残る差は主に「授業料以外」の部分です。全国平均では私立が年20〜30万円ほど高く、とくに入学時の入学金・制服・教材などのまとまった初期費用で差が出やすくなっています。
授業料はどちらも実質無償。残る差は主に、入学金・施設費・制服・修学旅行などの「授業料以外」です。
公立×私立の併願パターン(よくある3つ)
| パターン | 内容 |
|---|---|
| A 公立本命+私立併願 | 私立を併願で確保 → 本命の公立に挑戦(いちばん多い形) |
| B 私立専願で早期決定 | 第一志望が私立なら専願で受け、2月に進路を確定 |
| C 私立1.5次で再挑戦 | 1次が不本意でも、公立より前に別の私立を確保 |
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