子どものスマホのルール、どう決める?|家庭で決めておく5つと、年齢別のたたき台

すがの

こんにちは!2024年3月に大阪府羽曳野市羽曳が丘で開校しました、個別学習塾en(エン)の菅野です🙋‍♂️
スマホの設定のご案内をしたあと、「設定はできたのですが、そこからが…」というお声を続けていただきました。

えん

そうなんです。制限は入れたのですが、毎晩それで言い合いになってしまって…。むしろ前より険悪かもしれません。

すがの

じつは、それがいちばん多いご相談です💦
設定は5分で終わりますが、ご家庭のルールは決め方をまちがえると、かえってこじれます。今日はその決め方をご案内しますね!

えん

決め方、ですか。ルールの中身ではなく?

すがの

はい。中身よりも順番のほうが大事なんです😌
国の調査にも、そのことがはっきり出ている数字がありますので、まずそこからご覧ください。

「フィルタリングは入れました。でも、そこからが大変で…」

設定のご案内をしたあと、いちばん多くいただくのがこのお声です。
機械の設定は5分で終わりますが、ご家庭のルールは、決め方をまちがえると毎晩の言い争いになります。このページでは、何を決めればよいかどう決めればもめないかを、順番にまとめました。

「ルールを決めている」と答えた割合

 お子さま保護者さまずれ
小学生83.8%88.4%4.6
中学生74.5%81.9%7.4
高校生44.3%58.3%14.0

こども家庭庁「令和7年度(2025年度)青少年のインターネット利用環境実態調査(速報)」より。同じご家庭の、お子さまと保護者さまの両方に聞いた結果です。「ずれ」は左の2つの差(高校生なら14.0ポイントの開き)。※この調査の「小学生」は10歳以上が対象です。

この表が示していること

保護者さまが「うちは決めている」と思っていても、お子さまは「決まっていない」と思っている。しかも、そのずれは学年が上がるほど広がります

つまり多くのご家庭で起きているのは、「守らない」ではなく「そもそも伝わっていない」。だから、このページの結論はひとつだけです。
──口で言うのではなく、一緒に決めて、書いて残す。

このページでやること

やることは、3つだけです。

STEP 1

いまの使用時間を、責めずに一緒に見る

STEP 2

5つのことを、一緒に決める

STEP 3

紙に書いて、二人で名前を書き、貼る

この記事は、この3つの順番どおりに書いています。そのまま書き写せるひな形もご用意しました。
お急ぎでしたら、そこだけご覧いただいても大丈夫です → 「わが家のスマホのやくそく」を先に見る

1いまを、一緒に見ます

STEP 1

ひとことで言うと──数字を見せるだけ。何も言わない。

iPhoneならスクリーンタイム、Androidならファミリーリンクに、1日の利用時間が出ています。まずはこれを、お子さまと並んでご覧ください。

このとき「こんなに使って!」と言わないでください。

責められた瞬間から、その先の話し合いは全部「言い訳の場」に変わります。お子さまは数字を隠す方向に動き、次から画面を見せてくれなくなります。

数字を一緒に眺めて、「けっこう使ってるねえ」くらいで止めておいてください。本人がいちばん驚いています。

参考までに、令和7年度(2025年度)の1日あたりの平均利用時間は、小学生(10歳以上)約3時間54分/中学生 約5時間24分/高校生 約6時間44分。前年度より約25分増えています。

2決めておく5つ

STEP 2

ひとことで言うと──細かく決めない。この5つで十分です。

1
時間の長さ/1日◯分まで
2
時間帯/◯時以降は使わない
3
置き場所/勉強中と寝るときはリビング
4
お金/課金は必ず先に相談する
5
困ったときの約束/いやなことがあったら必ず言う

それぞれ、ひとつずつ見ていきます。

1. 時間の長さ

1日◯分まで。平日と休みの日を分けて決めます。

数字に迷ったら、4章の年齢別のたたき台をご覧ください。

2. 時間帯

◯時以降は使わない。寝る1時間前までが目安です。

じつは長さより、こちらのほうが効きます。終わりの時刻が決まっていないと、ずるずる続くためです。

3. 置き場所

勉強のあいだと、寝るときはリビングの充電器に置く。

「手の届くところにない」状態をつくるのが、いちばん確実です。枕元にあると、決めた時刻は守れません。

4. お金

課金は必ず先に相談する。勝手に買わない。

設定でふさいだうえで、言葉でも約束しておきます。→ 課金を止める設定はこちら

5. 困ったときの約束

知らない人から連絡が来たり、いやなことがあったら、必ず言う
そのかわり、言ってきたことでスマホを取り上げない

5番だけは、守る人がちがいます。

1〜4はお子さまが守るルールですが、5番は保護者さまが守る約束です。

お子さまがトラブルを相談してこないいちばんの理由は、「言ったらスマホを取り上げられるから」。ここを先に約束しておかないと、いちばん危ないことほど隠されます。

5つのうち1つだけ決めるとしたら、私はこれをおすすめします。決めるときは、はっきり言葉にしてください。

「何かあったら、絶対に怒らないから先に言ってね。言ってきたことで、スマホを取り上げたりはしないから」

3破られたときを、先に決めます

STEP 2 のつづき

ひとことで言うと──軽くていい。ただし必ず実行する。

ここが抜けているご家庭が、いちばん多いところです。

決めていないと、破られたときにその場の感情で決めることになります。腹が立っているときに出てくる言葉は、たいてい重すぎます。「もう1か月禁止!」と言ってしまい、3日で立ち消えになる──これがルール全体の死ぬ、いちばん多い理由です。

決めるときの3つのコツ

  • 小さく…1回目は声をかけるだけ。2回目は翌日の時間を30分減らす。これで十分です
  • 短く…「今日」「明日」で終わるものに。1週間を超えると、お子さまには「もう関係ないこと」になります
  • 元に戻せるように…守れた日が続いたら元に戻す、まで決めておきます

罰は、重さではなく「必ず実行されること」で効きます。
軽くても毎回きちんと実行されるルールのほうが、重いのに実行されないルールより、はるかによく守られます。

4数字に迷ったら、このたたき台から

迷ったときだけ

ひとことで言うと──ゼロから話すより、削るほうがラクです。

「よそはこれくらいらしい」という材料があると、話が進みやすくなります。そのまま使わず、削ったり足したりする土台としてお使いください。

小学生 時間の長さ平日30分/休みの日1時間 時間帯20時まで 置き場所使うのはリビングだけ お金課金はしない 見直し3か月ごと
中1・中2 時間の長さ平日1時間/休みの日2時間 時間帯21時まで 置き場所勉強中と就寝時はリビング お金必ず事前に相談 見直し3か月ごと
中3(受験期) 時間の長さ平日30分/休みの日1時間 時間帯21時まで(勉強のあとに) 置き場所自室に持ち込まない お金必ず事前に相談 見直し模試のたびに

中3が中1・中2より短いのは、意地悪ではありません。受験期は「減らす」のではなく「先に勉強を終える」ための線引きとして決めます。「終わったら使ってよい」という形にすると、お子さまにとっては罰ではなく、ごほうびになります。

数字そのものより、大事なことがあります。

それはご家庭で数字が1つに決まっていることです。「だいたいこれくらい」で運用すると、毎晩そこから交渉が始まります。

5紙に書いて、貼ります

STEP 3

ひとことで言うと──書いたものは、記憶とちがって食い違いません。

いちばん最初にお見せした「親子のずれ」は、ここで消えます。下のひな形を、ノートやコピー用紙に書き写してお使いください。お子さまに書いてもらうと、さらに効きます。

わが家のスマホのやくそく

決めた日 

1. 時間の長さ 平日 分まで / 休みの日 分まで
2. 時間帯時からは使わない
3. 置き場所 勉強のあいだと寝るときは に置く
4. お金 課金は、かならず先に相談する
5. 困ったとき(これは家の人が守る約束) いやなことがあったら、かならず言う。
言ってきたことで、スマホを取り上げない
やぶってしまったとき 1回目  / 2回目
つぎに話し合う日
なまえ 本人  / 家の人

書けたら、冷蔵庫や机の前など、毎日目に入るところに貼ってください。引き出しにしまうと、無いのと同じになります。

数字は、できるだけお子さまに言わせてください。

保護者さまが決めたものを渡す形にすると、お子さまにとってそれは「守るもの」ではなく「かいくぐるもの」になります。抜け道を探すほうに一生けんめいになってしまうのは、たいていこの形です。

多少あまい数字が出てきても、まずは受け入れてみてください。自分で言った数字は、守る動機がまるでちがいます。きつすぎれば、次の見直しで直せます。

6決めたあと、2つだけ

決めたあと

ひとことで言うと──ずっと同じにしない。それが守られる条件です。

その1 テスト前と長期休みは、別のルールにします

ふだんを厳しくしすぎない代わりに、テスト2週間前だけ別のルールにする。この形が、いちばん守られます。

  • ずっと厳しくする…お子さまも保護者さまも疲れてしまい、いつのまにか形だけのものになります
  • 期間を区切って厳しくする…「あと2週間」と終わりが見えるので、最後まで続きます

紙は、はじめから「ふだんの約束」と「テスト前の約束」の2枚作っておいてください。テストが近づいたら貼りかえるだけで済み、そのたびに交渉しなくてよくなります。

長期休みは、逆に少しゆるめて大丈夫です。そのかわり「朝、何時に起きるか」を決めてください。夏休みや冬休みに崩れるのは、スマホの時間そのものより生活のリズムのほうです。起きる時刻さえ守れていれば、学習は戻せます。

その2 3か月に一度、見直します

決めるときに、「次に話し合う日」もカレンダーに書いてください。3か月後で十分です。

お子さまがルールを受け入れる条件は、「これは一生このままではない」と分かっていることです。

守れていたら、次の見直しで少しゆるめてください。ここを実行しないと、次から話し合いに応じてくれなくなります。「どうせ言っても変わらない」と思われた時点で、ルールは形だけのものになります。

逆に、守れていなければ元に戻す。上がったり下がったりするものだと分かっていると、お子さまの側にも「守る意味」が生まれます。

さいごに、塾からひとつだけ。

スマホとうまくつき合えているご家庭には、共通点があります。ルールを決めたのが、お子さま自身だということです。

保護者さまが決めた同じ内容でも、お子さまが自分の口で言った数字かどうかで、守られ方はまるで変わります。話し合いの場では、保護者さまは「聞く役」に回っていただくのがうまくいきます。

面談でも、この話はよくうかがっています。「決めたけれど守られない」「そもそも話し合いにならない」といったことがございましたら、どうぞお気軽にお知らせくださいませ。お子さまの様子とあわせて、一緒に考えさせていただきます。

※数字の出典=こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」調査結果(速報。2026年2月公表/調査期間 2025年11月1日〜12月18日/回答 お子さま3,060人・保護者さま3,158人)。調査結果はこちら

えん

「一緒に決める」と「破られたときを先に決めておく」……どちらもしていませんでした。

すがの

この2つだけでも、ずいぶん変わると思います👍
決めてみて「守られない」「そもそも話し合いにならない」というときは、面談でも教室でも、お気軽にお声かけくださいませ。お子さまの様子とあわせて一緒に考えさせていただきます😌

シリーズ「子どものスマホ、どうする?」

個別学習塾enが、保護者さま向けに3回に分けてまとめています。はじめての方は1から順にご覧いただくのがおすすめです。

1SNSを見せない設定
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2ゲームの課金と時間
課金の止め方(まずここ)と、時間の区切り方
3家庭のルールの決め方いま読んでいるページ
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